六花のワイン便り 第一回

この一杯の向こうにある、たくさんの想いへ。

ワインを一杯飲むたびに思うことがあります。
この一杯は、決して一人では生まれないということです。

ぶどうを育てる人。
自然と向き合いながらワインを醸す造り手。
世界中から日本へ届けてくださる方々。
輸入元の皆さま。
酒販店の皆さま。
試飲会を開催してくださる各輸入元やワイン協会の皆さま。
会場で一本一本のワインを準備し、
その魅力を伝えてくださる皆さま。
そして、安全に運び届けてくださる物流に携わる皆さま。

数えきれない人の仕事と想いがつながって、
一杯のワインは私たちの目の前に届きます。

私は、この10年以上、東京という恵まれた環境の中で、
毎年1万種類以上のワインを試飲させていただく機会をいただいてきました。
世界中のワインが集まり、それを比較しながら環境は、
決して当たり前のものではありません。

その機会をつくってくださるすべての方々には、
感謝してもしきれない思いがあります。

試飲会では、毎回たくさんのワインと出会います。
その一本一本に、造り手の想いがあります。
その一本一本に、届けてくださる方々の仕事があります。

けれど、お店に並べられるワインは、そのほんの一部です。

だからこそ、六花でお出しする一本には責任があります。
数えきれない出会いの中から選んだ一本だからこそ、
「このワインを飲んでよかった。」
そう思っていただける一杯でありたい。

グラスの種類や温度、その日の料理や季節、お客様の好みや、
その日を一緒に過ごす方まで思い浮かべながら、
その一本をお選びしています。

この「六花のワイン便り」では、ワインの味わいだけではなく、
その一本がここへ届くまでの背景や、日々の試飲で感じたこと、
小さな発見も少しずつ綴っていきたいと思います。

今日もまた、新しいワインと出会えることに感謝して。
そして、その出会いを、
お客様のかけがえのない時間へとつないでいけることに
感謝しながら。